九州ルーテル学院[熊本] こころと育ちの臨床研究所

予約・お問い合わせ先

096(343)2806
月曜日~金曜日 10時~15時
一覧へ戻る

ブログ

カウンセラーの仕事

 カウンセリングとは、心の悩みや重荷を人に話すのが基本ですが、この「話す」という言葉は、「放す」に由来していると聞いたことがあります。このように考えますと、カウンセリングとは心の重荷を自分から放す、自分を解き放つというような意味になります。心の重荷が少しでも減ると、人は少しだけ余裕を持つことができます。余裕を持つことができれば、別の視点や考え方が自然に浮かんでくることも多いものです。
 「カウンセリングでは話を聞くだけでどうして悩みが解決するのですか? 聞くだけでは何も変わらないじゃないですか?」と聞かれることがありますが、聞いてもらうことで何かが変わり始めることはあるんです。話すことで心の重荷がちょっと減って、そこで生まれた余裕やゆとりが問題解決のアイディアをもたらすのです。また、そこで生まれたアイディアは誰のものでもない「わたし」の考えです。誰かに教えてもらった考えではありません。自分の力で問題を解決する糸口をつかむことができたという体験に結びつくのです。こうなるとやる気が出て、がんばってみようという気持ちが自然に生まれます。がんばってみたら意外とやれることや問題が解決してしまうこともあって、そこでまた余裕やゆとりが生まれ、どんどん心の好循環がはじまります。カウンセラーは話を聞くことで、このような自然なよい循環が生まれるように気をつけています。

[2014-12-03] 有村 達之