九州ルーテル学院[熊本] こころと育ちの臨床研究所

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「鬼滅の刃」の人気について

 こんにちは。カウンセリングルームジャニスです。
朝晩が寒くなり、日中との寒暖差が激しくなって参りましたが、
みなさま体調など崩されていませんか?

 今、「鬼滅の刃」の人気がすごいですね。映画が公開されて
から、数日で観客数が10億人突破したとか。私が最初にこの作品
を知ったのは、約一年前にクライアントさんから教えてもらった
のがきっかけでした。私が漫画を読んだときには、最初からたくさん
人が殺される場面があり、驚きを隠せませんでしたが、この作品には、
多くの深いメッセージが込められており、子どもから大人まで現代人
の心をとらえて離さないのかもしれませんね。
 魅力の一つに、登場人物たちの個性的なキャラクターというの
があると思いますが、みんな心に傷をもち、トラウマを抱えている
のではないかと思います。本来なら憎むべき鬼たちも、昔は人間で
過去に辛い体験をしています。DVや児童虐待などの問題が数多く
表現されているのです。単純な勧善懲悪ではなく、悪を生きる鬼たち
の悲哀が表現されています。昨今の私たちを驚かせるニュースの背景
を調べてみると、犯人が犯罪を犯さざる得なかった辛い境遇であった
ことを知り、これはまさに社会の問題であるということを感じます。
 また、現代に生きる人々の心をとらえて離さないのは、コロナ禍で
ソーシャルディスタンスが叫ばれる中、人と人との絆を感じられる機
会が減り、先の見通しも持てない不安なご時世に、家族の絆がテーマ
に描かれているのが大きいのではないかと思います。

 もう一つの魅力に、「死」というテーマがあるのではないかと思い
ます。従来の少年漫画では、主要なキャラクターは不死身の存在で、
一度死んでも何度も生き返ったりするのが多かったように思いますが、
「鬼滅の刃」では、重要なキャラクターが次々と死んでいきます。
最近では、芸能人が次々と自死したりして、若い人の死が問題となって
います。誰もが生きづらくなっている時代に、「死」について向き合っ
ている作品であるということも人気の理由なのかもしれません。

[2020-11-04]